恋心ミルフィーユ

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ツイッターじゃ吐ききれない妄言をまとめていくよ

ボクのあしあと キミのゆくさきから見る、暁山瑞希と秘密

ついに来てしまいましたね、瑞希2周目の箱イベが…。ということで、どうもこんにちは恋心ミルフィーユです。

瑞希に関してはユニストからずっとしんどいが強くて、文化祭でいったん安心したかと思ったら、半年近くもニーゴとの距離感をずっと匂わせてきたからね。近づきたいけど近づけない、そんな瑞希の心情がとても苦しかったです。

そしてついにその問題に関しても核心に触れるイベントが満を持して来てしまいました…。なんか個人的にはすごく語るのが難しいシナリオでしたが、どうにかしてこの感情をアウトプットしていきたいと思っています!よろしく勇気。

 

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ちなみにガチャに関しては1天井で全員揃ったので勝利ですね!というかみずえな髪ガチャのために半年前から12万石まで貯めてたので何も恐れるものはありませんでした。

ということで感想を書いていきますわよ!

 

 

みんなとの距離

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今回のイベストではシークレットディスタンスから続いてきたニーゴとの距離、簡単に言えばカミングアウトするかどうかについての葛藤が物語の主軸になっていましたね。

瑞希がニーゴのみんなに抱えてる「言わなくちゃいけないのかな」という感情、もう本当に何て言ったらいいのか私にはよくわかりません。こればかりは本人次第だし、そこに明確な答えなんて存在しないから。どう転んでも必ず今の関係には戻れないし、たとえいい結果に転んだとしてもどんな形であれ元の性別が常に付きまとってくることは避けられませんから…。

特に瑞希はニーゴというグループ内でのみクローゼットだから余計色々と考えてしまうことが多くなっているから。知ってる人が割といるという事実がある以上、言わないという選択をしていること自体が悪いことと思い込んでる節も結構あるんじゃないかなぁと見てて感じてしまいます。

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瑞希って「今が楽しければそれでいい」って考え方を持ってたけど、それは相手が離れていくことに慣れているからなのかもね。仲良くなっても自分の秘密が知られたら離れてしまう、扱いが変わってぎこちなくなってしまう、そういう別れが多くて関係性も長続きしなかったと思うと辛いなぁ。

人と仲良くなるのは上手いけど、そこからさらに踏み込むことができない…。自分自身の殻が分厚いから、そこに触れられたくないし、相手の殻へも触れることができない…みたいな感じなのかな?私自身めちゃくちゃ殻が厚いし割と他人との距離は取る方なので、勝手に共感しちゃってました。

桜という出会いと別れを内包する季節は瑞希にはしんどくて。実際今回のニーゴイベだけ見るとみんなと仲良し!コミュ力高!みたいな面が表には出てるけど、瑞希不登校だからね…。高校になって、制服も変わって(変えて)、メイクもして自分の可愛いや好きを追及して「ボク」というものを作りだしても、嫌なところを突いてくる人がたくさんいる。そういうことばっか起きてると出会いも別れも他の「普通の人」のようには感じれないんだろうなぁというのがひしひしと伝わってきます。ニーゴは必要最低限のことしか話さないサークルだからこそ居場所も作りやすくて、でもより深く相手のことを知ろうとするたび逆に自分自身のことも深く知られるわけであって、そこのジレンマよなぁ。瑞希の問題は。

引用:シークレットディスタンス、ここで来る瑞希の問題ね…。 - 恋心ミルフィーユ

シークレットディスタンスの記事でも触れたんですけど、やっぱり瑞希って伝えたことによって離れてしまった人がいるという事実があって、そしてそれに慣れてしまっている部分があるから…。

言いたい、でも言えない。どうすればいいのかわからずにモヤモヤするし、近づいてくる絵名に対してもその恐怖が常にうしろについてくるから拒絶するというか、一緒にいたいはずなのに一緒にいればいるほど辛くなってくるから離れたくなるこの気持ちがもう、痛いほど刺さってきます。

 

実際カミングアウト(告白)って死ぬほどしんどいんですよね。読んでる人にも1つはあると思います、誰にも言えない隠し事やコンプレックスって。それを誰かに話す、話さなければいけない状況って、ジェンダーとか関係なく想像以上にかなり過酷です。

イベスト1話目からしんどかったです。インターネット上じゃ気楽なのに、集まることになると億劫になってしまう。このどうしようもない感じがすごく表現されていました…。

 

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言うべきか言わないべきか何も答えが出てないままビビバスと合流しちゃうのは、私も読んでて心臓が止まりそうになりました。

急に外面になるまふゆとか、執拗に絵名と一緒に帰ろうとする彰人とか、距離感バグ陽キャな杏にたじろぐ絵名とか単純にオモシロ構図はたくさんあったけど、もうそれどころじゃない!瑞希の想いが壊れてしまう可能性のある状況だったからね。瑞希がビビバスのみんなと交流があるのは結構見てきたけど、それでもニーゴとして会うのとでは色々と変わってくるから。

瑞希の問題については、えななんが「言わせる」形になるのかな…。えななんなら救い出してくれるという希望は強いけど、やっぱり「言わせる」という形になるのは、すごくキツいです…。(中略)

たしかに言わないことに対して後ろめたさみたいなものがあるのかもしれないけど、それでも私としては言わないなら言わないでもいいし、「隠していることに耐えられなくなったから」「自分自身が楽になりたいから」みたいなマイナスな理由でカムはしてほしくないです…。

だから、えななんの性格上、このギャップが怖いです…。言わせようとする…とまではいかなくても、えななんのその「瑞希を知りたい」という気持ちが、瑞希に対してマイナスに働くことがありそうで。8話のタイトルが「いつかきっと、話してほしい」なだけに、話さなければいけないと瑞希が自分自身を追いつめてしまうこともありそうだから。

引用:わくわくピクニック、えななん…瑞希を救えるのは君だけだよ…。 - 恋心ミルフィーユ

言えない、言う覚悟が定まってない瑞希と、言わせたい絵名。この構造が続いてるからこそ杏を通して詮索しようとする絵名がもう本当に…。

これに関しては誰も悪くないんだよね。瑞希のことを心配する絵名も、瑞希のクラスメートとして仲のいい杏も。誰も悪くないからこそ、そこで瑞希にとって出されたくない情報が流れてしまっても誰が悪いとか言えないから。その無自覚で発生する地獄が目の前にあるの本当に怖すぎだよね。幸いにしてコミュ力の塊である杏ちゃんなら問題ないというか全てを理解してくれてはいたけど、もしここで出会ったのがプロセカ特有のクソモブだったらと思うと、怖いよね。街を歩くだけで地雷がある生活、あまりにもキツすぎ…。

瑞希の抱えてる問題って物理的な問題ももちろんあるけど、そういう「隠し事」という意味での精神的な問題もかなり大きいんですよ。何が正解なのかは本人にしかわからないし本人もわからない。時間が解決してくれることもないから、瑞希自身が決めるしかないんだよなぁ…。

 

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個人的にはクラスのみんなには入学の時に話したということがすごく驚きました。たしかに学校というクローズドなサークルじゃずっと隠しておくなんてことは難しいし、オープンにして先に言っておいたほうが後々傷つかなくて済むから。言い方は悪いですけど、つまり保身です。

でもその結果が、ユニストからも散々語られてるけど受け入れられてもらえない現実不登校に繋がっていて。もちろん杏や類のように受け入れてくれる人もいるけど、「変なの…」「目立ちたいだけ」と後ろ指をさされることも多くて。どう転んでも悪い結末しかなかった学校生活を考えるとやっぱニーゴのみんなには言いにくいよね。

たしかに言うタイミングはいくらでもあったと思うけど、インターネットで築いた関係性ってリアルとはまた違ったものだから。言わなくて済むなら言わなくていい、見せたくない部分を見せなくて済むのがインターネットのいいところだから。そういうインターネットの関係性だったものがどんどんリアル寄りになったからこそ「言わなくちゃ」という気持も次第に生まれてきちゃって。

中学のときも色々あったぽいし、そういうのもあって今では割り切って人間関係を作るようになったのかな…。相手に深く入りこまれなければ自分が傷つくこともない。先に手を打っておけば後から嫌な思いをしなくても済む。でもニーゴに関しては画面内だけの関係だったのがいつの間にか会うようになって、同じような境遇だと知って、そして支え助け合ってきたからこそ割り切れなくなってきて…。自らの意志というよりも、運命に流されるように今の形になってしまったんだよね。だからこそ余計に厄介なんだよなぁ。

ニーゴのみんなは優しいから絶対に受け入れてもらえる。でもその確証はない。言ってどうなるかはわからない。カミングアウトの苦しみってここに集約されてるから…。どんなに仲が良くても100%信用することは難しい、心のどこかに少しでもトランスフォビアの気持ちがあるのかもしれない。どれだけ覚悟をしていても何が起こるかわからない以上最悪を想定して最善を尽くすしかないんだけど、どうして「普通」と違うってだけで、誰かと話すだけでもいちいち心を痛めなくちゃいけないんだろう…。

 

 

思考をとめて

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瑞希の選んだ思考の停止、考えても無駄だから今を悩むよりも今を楽しむ。たしかに聞こえはいいんだけど、結局そこにあるものは仮初の姿でしかないんだよなぁ…。

実際考えない方が楽ですからね。というか上でも書いたんですけど、答えがないから考えても考えても仕方がない。どれだけ頭の中で悩み様々なパターンを想定しても、現実は平然と裏切り思い通りにはいかないことも当たり前で。そういうことでいちいち悩むくらいなら(この言い方は好きじゃないけど)バレるバレないとか関係なく割り切って過ごすのもそれはそれでありなんだよね。どうせいつかは爆発する時限爆弾なんだからと。

でもこの問題、言う言わないの結論よりもそれとどう向き合うかの過程が重要だと思うんですよねやっぱり…。「秘密にしておきたい」という結論を出したならそれを実行するために頑張ればいいし、きちんと考えて「言う必要がある」と思ったなら勇気を出して伝えることがプラスになると思います。そこは瑞希の選択の自由だから。今回の瑞希は色々考えた結果もう考えたくないと思考の停止に陥ってしまって、たしかにそうなるのは仕方のないことかもしれないけど、それでもやっぱりそんな過程を放棄した考え方してほしくないよ…。

 

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そして思考停止しても問題が解決したわけではないっていうのが一番の問題だから。結局は元気で悩んでない自分を取り繕って演じているだけになってしまって、だからこそ絵名に余計に心配もかけちゃうし瑞希瑞希で余計に苦しむし…。

もう何を目指して頑張っていたのか、何が素の自分なのかがわからなって。「バレないように」という気持ちからリードを誘うようなことしていないかと常に注意が必要だし、ただ会話をするだけでも無警戒になることはできないし、なりたい自分を作り出せてもそれを守るためにかかる負担も大きくて。そうやって殻で包み込まれた自分は果たして本当に自分なのかという理想と現実のギャップも生じてしまって。それが瑞希を余計に苦しめていたのかな。

「ボクはボクでいたいだけなのに」という思いを持っていたのに、ボクでいることが出来なくなってしまっていて。考えてもダメ、考えなくてもダメ、それが現在の瑞希なんだよね。ニーゴのみんなのことが大好きだからこそ生まれてしまった悩みであって、誰かと仲良くなることは幸せなことのはずなのに、無条件で辛いことも一緒に運ばれてくるっていうのはあまりにもハンディキャップが大きすぎるよ。

 

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そういう葛藤から吐き出された言葉こそ「いっそ、ボクの代わりに、誰かが全部話してくれたらいいのに」なんだよね。

杏と会った時や絵名が瑞希のクラスに顔を出した時にはもしかして…と肝を冷やすのに、自分から言うことができないからそういう誰かの手によって全てが壊されてしまうのを望んでしまうっていう。もう自分じゃどうにもならないから運命がいいように動いていい結末になってくれないかなぁっていう諦めの気持ちが、この自己矛盾に表れているから…。

今回のイベスト、瑞希は一歩も踏み出せてないから。瑞希はみんなを引っ張ってくれるというか、つらいときにいの一番に駆けつけてくれるような優しい人なのに、むしろ今回は前進どころか後退しちゃっていて。

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でも、瑞希が諦めないと決めたなら、もちろん応援します。変われるよ!変わろうよ!

瑞希、やっぱり常に「諦める」が選択肢にあるから。自分が辛くなるとすぐ諦めるというか、無駄に立ち向かうことはせずに諦めてその場を去るような姿はユニストでも見てきたし…。もちろん諦めることが悪いことだとは微塵も思わないし辛いときは逃げることも選択肢の一つだとは思うけど、ニーゴの面々から逃げることは瑞希にとってプラスになるとはやっぱり思えないし、ここで変わることは、諦めない気持ちを持つことは大切なのかもね。

諦めない執念、奏もそうだけど絵名だって十分にもってるし、そういう気持ちがまふゆや瑞希の凍った心を溶かしてくれるといいなぁ…。

引用:カーネーション・リコレクション、紡がれる奏の過去と未来…。 - 恋心ミルフィーユ

カーネーション・リコレクションのときは諦めない気持ちというものを奏から教えてもらったのに、やっぱり現実はそうはいかなくて。勇気だけじゃ解決できないこともある。瑞希は相手の顔色を伺うのが得意になってしまっているし、そういう面からもマイナスなことを言われた思われた過去がたくさんあって、足枷になってるんだと思います。

もちろん後退することが悪いなんてことはなくて、前進と後退を繰り返しながら少しずつ行きたい方向に進んでいくことが大事だから。今はまだ前に踏み出すことができないけど、きっといつか、瑞希の中で答えが見つかってくれたらいいなぁと願っています。

 

友達だから

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今回のシナリオ、瑞希は前に進むことができなかったんだけど、一番変わったのは絵名だよね。

絵名、かなりまっすぐというか、いい意味でも悪い意味でもなんでも言っちゃう性格だからね。上でも書いたんですけど苦しんでる瑞希のことを知りたい助けたいって気持ちが強くて、それが余計に瑞希を困らせちゃっていたから。悩んでいるなら相談に乗りたいし一緒に悩みたい。そういう気持を持ってあげるのはすごく大事なことなんだけど、それがマイナスに働くこともあるからね…。シークレットディスタンスで瑞希の態度に疑問に思ってからそういう詮索というか知りたい気持ちが前に出てるシーンが多くてやめて!放っておいて!って気持ちが割と強かったもん。

MEIKOも言ってたけど、手を差し伸べることが余計な苦しみを生むこともあるから。人の悩みって本当にそれぞれだし、代わりに解決すること、ただ話を聞くこと、余計な詮索はせず見守ること、どれが正解かなんて悩んでるその人にしかわからない。むしろその人にすらわからないこともあるから。でもそんな中でも絵名なりにきちんと考えて、言いたくないなら言わなくていいって結論が出せたのがありがたかったなぁ。瑞希は進むことができなかったけど、絵名は瑞希に寄り添うことが出来て。相対的な2人の距離は縮んでくれたのかな?

 

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そして絵名が瑞希のことを「友達」と表現したことにはすごくグッときました。

この言葉だけみるとただ友達と呼んだだけっていう感じもあるかもしれないけど、その何気ない一言が大事だったりするから。だって瑞希はニーゴのみんなのこと、友達と呼ぶことが出来なかったから。

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ニーゴのことについては、『仲間』とはちょっと違うのかな?互いにそれぞれ悩みをコンプレックスを抱えて、でも互いに支え合って、そういうのを仲間というと思っていたけど、瑞希の認識では違うみたいだね。まあサークルの形式も他のユニットに比べたらかなり特殊だからね。一概に『仲間』って言葉で表現もしにくいよなぁ。

でもやっぱり、瑞希にとって息のしやすい場所であるから、この環境が崩れることはあってほしくないよね。ニーゴの面々はどうすれば救われるかは難しく、もしかしたら誰も一生解決できないかもしれないから…。でもそれでも、ナイトコードという場所がみんなにとって息のしやすい場所であるとすごく嬉しいなぁって思っています。これからのユニストでどういう道に進んでいくのかはわからないけど、4人にとっていい方向に進んでくれることを願っています。

引用:文化祭イベ、最高でしたね…。瑞希が息のしやすい場所 - 恋心ミルフィーユ

文化祭で類に説明するときもニーゴのことは仲間と呼ぶにはしっくりしないって表現してただけに、やっぱり瑞希にとってはそういうちょっと離れてるからこそ過ごしやすい距離感をニーゴに持っていたのかなぁって。同じことをして、同じような悩みを抱えてる。文化祭と今じゃ色々あって状況は確かに変わっているけど、そういう根本的な考え方があったからこそそんなみんなのことを友達と呼んでいいのか自信が無かったんじゃないかなぁって思います。

でも絵名のそのまっすぐな気持ちこそが、瑞希には一番必要だったのかも。建前だけの関係ではない本音。奏とか瑞希って相手に気を遣いすぎる面が強いからこそ、こういう風に真正面から衝突してくれる人っていうのがとても大事なんだと思います。

 

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瑞希、やっぱりこの問題に関してすごくネガティブなことが多かったし、きちんと絵名の想いを受け止めて応えようという気持ちを持てたのはすごくいいなぁ。

さっきから何度も言ってる気がするけど、カミングアウトって本当に辛いから。今までの人間関係だって一度壊れるし、伝えたことで相手がきちんと受け入れてくれたとしても、違う問題も生まれてしまう。「本当に大丈夫かな?今まで通り接してくれてるけど相手はどんなこと思ってるんだろう?」と疑心暗鬼に陥って、自らが今までの関係を壊すように動いちゃったりと、本当の意味での今まで通りには絶対にならないから。

やっぱり最終的に大切なのは、信用を超えた信頼なんだよね。この人ならきちんと受け入れてありのままの自分と今まで通り接してくれるという信用はもちろん大事なんだけど、なんかそういう言葉で説明できるものでもないそれ以上の絶対的な「大丈夫」という気持ちこそが信頼なのかなぁって。すごく私の文じゃ伝わりにくいかもしれないけど、絵名のその真摯な気持ちこそが、打算と距離とか違いとか関係なく付き合える瑞希の求めていた関係性になり得るのかなぁ。

絵名としては瑞希の抱えてる問題も知らないわけだし今も自分の想いをただ言葉にしただけなのかもしれないけど、だからこそ瑞希に刺さったのかな。裏も表も見せるからこそ瑞希もその思いを受け止めることができて。今までは秘密を言うことに対してネガティブな気持ちしかなかったけど、こうやって瑞希のことを心から思ってくれる人が1人でもいるのなら、秘密を吐露することにも意味があるのかも。そういうポジティブな面がこれからも増えてくれるといいね瑞希…。

 

瑞希の未来

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瑞希、絵名の気持ちを受け止めてもまだやっぱり言うことに対しては尻込みしてしまうけど、それでも少しでも心が楽になったのならうれしいなぁ。

今までは言わなくちゃいけないという強迫観念に押しつぶされ悩んでいたけど、言わなくてもいいと言ってもらえたのは瑞希にとって救いになったのかな。言わないという選択肢はたしかに先延ばしでしかないんだけど、それはただ目を背けて逃げた「思考の停止」とは同じようで全く違うわけだし、そこからどうしていきたいかは瑞希次第だよね…。言わなければずっと一緒にいられる、でも言ってもずっと一緒にいられるはず。たしかにタイムリミットがある問題ではあるけど、瑞希のペースで悩み考え選んでもらえたら嬉しいなぁ。

この瑞希の物語がどのような結末を迎えるのかは全く予想ができません。瑞希がきちんと話すのか、それとも話さないまま現状維持を続けていくのか、それともアウティングが発生してしまうのか。自分じゃ今の絵名の気持ちに真正面から答えられないからこそ「いっそ、ボクの代わりに、誰かが全部話してくれたらいいのに」という言葉が出たわけだけど、やっぱり私としては伝えるなら誰かじゃなくて、瑞希自身の言葉で伝えてほしいです。辛いかもしれないけど、必死に2人で向き合い向かい合ってほしいです。

 

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私としても類と同じで瑞希瑞希でいてほしいし、瑞希瑞希でいようとし続けることも応援していきたいです。色々悩み、ときには迷走し、自分というものがわからなくなることもあるかもしれない。でもそうやって模索し続けることこそが大事だし、今回のように自分ひとりで悩むだけでなく誰かが寄り添ってくれるかもしれないから。

本当にこの問題は一生解決することはないです。たとえ絵名やニーゴとの中で解決したとしても、これから先出会う人全員とも同じような状況になります。隠し通すか伝えるか、これはたとえ適合手術をしたとしても一生ついてくる問題だから本当に難しいし、答えなんて無いです。でもそれでも、前に進むしかないんですよね。自分を見失わないように、自分が自分であり続けるために。

 

私もやっぱりまだどういう風に生きたいのか実は全然答えが決まっていんですよ。もちろん男性として生きるつもりは一切ないんですけど、じゃあ女性として生きたいのかと言われるとそれも違うからどうしたいのかっていうのがわからなくて。見た目が可愛いのが第一だけどやっぱり年齢という壁が存在する以上それにも限界は存在するし、どうしたらいいのかわからないです。

だから色々言いたいこと書いたけど、私も瑞希になにも言えないんですよね…。私は別に誰かに隠し事をしてるとかは無いしむしろブログで赤裸々に語りすぎてるくらいなんだけど、きっとこういう葛藤が生まれる日も来るのかな…。まだ先のことはわからないけど、私も瑞希と一緒に悩み考え、そして私というものを貫いていきたいです。

瑞希のこともだけど、最近はこういうジェンダーの問題に対して真摯に向き合う作品がすごく増えていてすごく嬉しいです。「男の娘」のように茶化すこともなく、真剣に悩んでる人もいるということが世間に浸透されてきているのかな。色々な記事で毎回言ってますが、フィクションだからで終わることなく瑞希を通して少数者の様々な不安や葛藤などを理解してもらえたら私としても嬉しいです。

なんだか話が脱線してる気がするけど、これでイベストの話は終わりです。瑞希に関しての問題はまだまだ終わることはないけど、見守っていきましょう…。瑞希にとっての、絵名にとっての救いはなにかまだわかりませんが、救われることを願っています。