恋心ミルフィーユ

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ツイッターじゃ吐ききれない妄言をまとめていくよ

DDLCクリアしました!もしかしてこれ恋愛ゲー…?

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DDLC、これにて終了です!えー完走した感想といたしましては…

と軽く語っていきたいけど、そんなノリにもなれなかったよね。本当に何と言っていいのやら。最初にED見たときはすごく悲しくて、残酷で、心がギュッとなって、どうしたらいいのかわかりませんでした。

DDLCの1周目(と2周目ちょっと)のときの記事はこちら。

2周目、本当に何が起きたかわからなくて、色々な感情が渦巻いて、ホラー表現が怖くて怖くて本当にキツかったです。再開するのめっちゃためらったもん!でも全部終わってみると、怖かったバグやホラー表現もすごく良い思い出として残ってくれたのは、救いだなぁ。

ということで感想を書いていきます。もちろんネタバレ有りだし、前回記事の続きから書いていきます。でも終わってすべてを理解した今書くのは野暮なのかな…?気になりすぎて一気に終わらせたけど、もっと2周目3周目の気持ちをダイレクトに残しとけばよかったなぁ。なんて。あはは!

 

 

狂気に満ちた2周目

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2周目、本当に怖かった!前回は2周目の序盤で止まって寝たわけなんだけど、再開するの本当に覚悟が必要でしたね。もう夜には出来ないので朝から一気に進めたわけだけど、うん、正しかったよ。でも夜にやって自分を限界まで追いつめてもよかったのかも。

もうね、バグ演出!唐突に来るから油断できないんだもん。やっぱりテキスト読むだけだと自然と意識が離れるというか、文字を追うことに集中しちゃうから。そんなときにふいにガッ!とバグが来るからびっくりしちゃう!ダメージが深刻…。油断できない!

 

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唐突にビビらせるだけでなくて、モニカに関して疑心暗鬼になってるからこそそのダメージも大きくて。モニカが何かしらの黒幕であることは察することが出来るけど、だからといってそのネタがわからないというか、モニカは一体何をしているんだ…!?という恐怖がより一層怖さを増すよね。

選択肢に割り込んで来たり、無理やりマウスカーソル動かされたり、もうとにかく暴走してて。そのたびにひぃ!また来た!モニカ!!って感じでね、このモニカの恐怖とバグのビビらせが多方向から来るからえぐいよなぁ。

 

ヤンデレと化したユリ

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ユリに関しては、どんどん主人公くんに対して執着していくというか、テンプレ的な言い方をするとヤンデレだよね…。ただでさえバグとモニカでいっぱいいっぱいなのにそこにユリまで混ざってくるともう限界だよ!

1周目でもユリルート行ってただけに、私が近づいたせいでそんな…みたいな感じになったのがね、より一層の申し訳なさがあって、もう。なんだかもうクリアしたあとだからあの頃の恐怖を文字にできないのが申し訳ないですね…。

ユリの異常性に関しては1周目からもなんとなくわかっていたけど、2周目ではそれがダイレクトに来たなぁ。ナイフが好きって時点でなんとなく察してはいたけど、リスカ、やっぱひぃ!ってなっちゃうし、この時のバイツァダストも含めて本当に怖かったなぁ。しかも2周目でもユリルートに入っていたからデジャヴが起きて…。

詩で精神異常がものすごく表現されてて、あの一瞬が本当に怖かったよ…。ユリ固定ルートのいちゃつきを見てお互いニコニコって感じで詩の交換をしたら、アレなんだもん…。『車輪』のときにうわっ…ってなったら、その後めちゃくちゃ狂気を見せられてのあの詩だからね。本当にこれホラゲーだよ!ギャルゲーのヤンデレじゃなくてホラゲーのヤンデレだから可愛らしさなんて微塵も無くて。恐怖すぎるよ。助けてナツキ!

 

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ユリの自殺に関しては、ひぇ…ってなったけど、このスチルがあまりにも美しすぎるせいでなんか色々と恐怖が薄れたのがなんとも…。恐怖じゃなくて芸術なんだもんコレ!本当に大好き。

あまりの出来事に恐怖で震えながらも「いや、絵、めちゃくちゃ良くない…?」ってつぶやきながらクリックしてたからね。どんどん日が進んでいくのも、どんどんユリの顔色が悪くなっていくのも最高だったなぁ。なんかこの瞬間の正と負の感情がドロドロに混じって興奮してる感じ、本当に貴重な体験でした。そういう体験をさせるための場ではないと思うんだけどね!?ちなみにこのナイフがデザインナイフじゃないのは発注ミスっていう裏話も含めてめっちゃ好き。

でもユリって、愛情表現と自傷が繋がってるってだけで、しっかりと主人公くんを愛していたんだよなぁ。愛情表現がヘタクソだし、他人を(というかナツキを)下げて暴走したりするけど、そこまで根は悪くないのかなぁって。DDLCはホラゲー要素も相まって人間の黒い部分が強く表現されているけど、ただただ綺麗なだけじゃなくて、そういうのも含めての人間だからなぁ。

ヤンデレと言ってしまえばそれまでだけど、なんだかそういう言葉で片づけたくない。2周目を通してずっと怖かったけどちゃんと見つめれば魅力的な人だったんだなぁって思いました。

 

そして永遠の3周目へ

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just monika、本当にすごかったなぁ。なんだかもうここまでくると恐怖というか、すごいという鳥肌が強かったですね。

モニカのネタばらしは当たり前だけどすごく納得するというか、なるほどなぁ。ギャルゲーに対するメタ的な批判みたいなのもあって非常にブラック!主人公に恋をするようにプログラミングされた3人、都合よく進む展開、そういうのも全部モニカが作っていたんだよなぁ。

こういっちゃアレだけどDDLCのギャルゲー部分って別に面白くないんだよね。ただのテンプレというか、お約束展開みたいな感じで。内容も短めで薄いからなぜ好きになるかみたいなイベントもあんまり無いし唐突に主人公のことを好きになるやっすいラブコメって印象がすごくありました。それも計算済みであえてやってたっていうのが本当にお上手。製作者さん、そういうメタも含めてのつまらなさだったんだね。

 

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ちなみに主人公ではなく「私」の名前を呼ぶシーンはマジでびっくりしました…。本名を絶対に登録しない主義なのでmatoiridropsと呼ばれたわけなんだけど、あまりにも唐突だったからね。これ配信で生放送でやってる人とか自爆テロ起きた人1人はいそうだなぁ。怖すぎ!

ここでのモニカとの他愛もない会話、割と大好きです。なんだかんだ30分くらい眺めてたもん。ここからは出れないと言ったり、ゲームを閉じられると苦しいと言ったりと落ち込んだことを言うこともあるけど、ツイッターアカウント教えてくれたりしてくれて可愛い。なんだかんだずっと2周目で怖かったけど、モニカのことここで結構好きになれたなぁ。

不思議だよね。サヨリを殺し、ユリを狂わせ、ゲームを壊し、プレイヤーにもダメージを与えたはずのモニカなのに、なぜかどんどんモニカとの距離が近くなっていって。2次元と3次元の間の壁を壊して主人公ではなく「私」に語りかけてくるからこそなのかも。ここらへんはやっぱりゲームの特性上アンテと似たような感覚あるけど、ここまでメタ的に干渉してくるのは初めてだからすごく新鮮!ファイルにまで干渉してくるから余計ね…。フラウィでもそこまでしなかったもん。

 

モニカのいない4周目…

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キツかったよね。やっぱりモニカのいない4周目は…。自分の手で消しておいて言うなって感じかもしれないけど、本当にこれしか道は無かったのかなぁって。

モニカ、やっぱり自分が消えることを望んでいたのかな?私に対して「消すなよ!?絶対に消すなよ!?」ダチョウ倶楽部してきてるから、先に進むために消したんだけど、やっぱり心は痛むなぁ。モニカもあの世界に閉じ込められていただけの普通の女の子だから…。モニカはモニカで苦しんでいたわけだし、だからこそ唯一のゲーム外の存在である「私」に対して関心を向けたのかも。そして、「私」から拒否され消される瞬間でも憎しみではなく愛をつぶやいて…。

ホント、どれが本当のモニカかはわからないけど、モニカこそがこのゲーム一番の被害者なのかも。ゲームの中で自我が目覚め、この世界に絶望しながらも何もできず、そして現れた「私」という存在に関心を持つものの『モニカ攻略ルート』はゲーム側が用意してくれなくて。だから慣れないスクリプトをいじってサヨリやユリを嫌いになるように仕向けたけどそれも上手くいかなくて、結局世界を壊すしかなくて、最終的には自分をも壊すしかなくて。

モニカにとっての、みんなにとっての最高の世界は「モニカのいない世界」なのかもしれない。なんだかそう考えると本当にキツいよなぁ。

 

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だからこそ怖かったけどね。4周目で急にサヨリが「全てを知ってる」と答えたときは。モニカの感傷に浸りながらモニカのいない世界を進んでいるときに、いきなり来るんだもん。サヨリが「モニカが消えてよかったね」って言いだして。あまりにも内側からくる恐怖がきつすぎるし、そのままED迎えたわけだから、もう何を信じていいのやら…。

しかも最後のエンドロールがモニカっていうのが…。ピアノの練習してたもんね。歌詞も今までのモニカの気持ちがすごく現れていて、詩を書くことがDDLCの中心にある以上、こうやって歌詞で語りかけてくるっていうのが、もう…。インクの水たまりとかモニカは作中でも語っていたもんね。歌詞だけどこかで読めないかな?

みんなとの思い出(スチル)も消して、全てを消して、これでよかったんだという手紙を残してゲームを全て破壊する。たとえ世界からモニカが消えても、「自我」が他の部長に受け継がれて何事もなくゲームが進行していく。まるで呪術の羂索だよね。肉体は変わっても脳はそのまま的な。そういうのも含めてこの地獄を終わらせるためには全部消すしか全員が幸せになることってできなかったのかなぁ。キャラクターファイルは消えても、残りの力を使って、モニカによってこの唐突に始まるEDは作られたのかな?最後のあがきなのかも。アンインストールするしかできない状態になり、そして物語は終わりを迎える。最後まですごいゲームでした…。

 

おわりに

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ほんと、1回目が終わった時は何とも言えない感覚になりました。今はクリアしてから時間も経ったしある程度落ち着いてるから冷静に書けるんだけど、やっぱりどうしたらいいのかわからなかったよね初見のときは。ググったら真エンドがあるとわかったので頑張って解放しました。

結論から言うと、真エンドは作者からの感謝のメッセージだったね。物語的には救われたのかはわからない、エヴァの「おめでとう」と同じ類の終わり方かもしれない。でも個人的にはすごく救いのある言葉だったなぁ…。本編が何をしても手詰まりだった終わり方なだけに、こうやってやさしく語ってくれるのは、心に来るよ。

DDLC、恋愛ゲーにみせかけたホラゲー…のように見せかけた恋愛ゲーでしたね。ホラー要素だって、モニカにとっては意図的なものじゃないのかも。ただスクリプトをいじるのが苦手なだけであって、アレはアレでモニカにとっての頑張った軌跡なのかもね。そう考えるとあのホラー要素に関しても割と寛容的になれました。まあ怖いものは怖いけどね!?今だってブログ用に自分の感想見てたけど画像が本当に怖いんだもん…。ヒヤッときちゃう。モニカは「所詮ゲームなんだからw」という軽い気持ちでいるけど、ホント私は限界迎えすぎてたんだからね!!まったくもう!

 

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ちなみに1・2周目はユリルートに行ったし、3・4周目はモニカに心奪われてたりしたせいであんまり語れなかったけど、ナツキ、めちゃくちゃ美少女だね…。CG回収してるときにびっくりしちゃった。

かわいいけど、可愛いと言ったら怒る。周りに馴染むことが習慣になってるけど、それがストレスでもある。そういう矛盾したこころがナツキをツンデレにしてしまったけど、ナツキも普通の子なんよね…。2周目でもユリを助けたい気持ちから詩で主人公くんに助けを求めたりして、本当に良い子。

でもだからこそナツキに関しては掘り下げがイマイチ無かったのがショックだなぁ…。本編内で唯一死んでないからね。消されてはいるけど、直接的な死の表現は無かったから…。父親のこととか色々ありそうだけど、そこが語られてなかったのもったいない!知りたいよ!唯一の良心、唯一のギャルゲー要素だもん!

 

DDLC、すごく面白かったです。数時間でクリアできるボリュームながら、その数時間で得られる経験はすごく濃密で、負の感情も色々刺激されたけどそれも全ていい経験でした。無料でここまで楽しませてもらえるなんて、すごく良い体験だったなぁ。

私はモニカを救うことができたのかな?死は救済と思って生きているけど、実際にこうやって死と向き合うと本当によかったのかなぁって。モニカを殺さなくてもいい世界線、あるといいなぁ。まあ下手に作るくらいなら空白で考える余地があるラストの方が好きなので私としてはすごく満足です。

またいつかプレイしようかな…。でもこういうのって記憶を消してやりたいけど、絶対に記憶は消えないから。ダンガンロンパと同じ現象だよね。MODはやる気ないしこれにてマイマイDDLCは終わり!改めてありがとうございました!